最上13番札所三河観音(2003/03/22)
<写真>
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<レポート>
東北地方の日本海側の冬は晴天が比較的少なく、3月になり晴れ間が多くなると春の兆しが感じられます。今日は彼岸の中日も過ぎ爽やかな晴天に恵まれました。
近年の街道の変化には少し驚かされます。112号のバイパスをはじめ、ここ三河尻も西側にバイパスが出来て今の道筋の構成になったのでしょう。ここの道に限らず、巡礼者としては都市化するほど旧街道の面影が失われていくことに少なからず寂寥の念を覚えます。最近「東海道五十三次」ウオーキング、「奥の細道」リバイバル等歩く道が注目されています。山形県人としては農業問題と同様「街道」の多様な機能と文化について見直すべきではないかと考えます。曲がりくねった巡礼街道の路傍には、西洋流の経済的合理性だけでは語り尽くせない東洋の繊細なスピリチュアリズム(霊性)が今も息づいていると思うのです。特に素朴な面影を残す地方の最上霊場などは現代の日本人が忘れかけている精神性をよく残しているのではないでしょうか。
JR左沢線の西側の大通りからの目印は、信号のある三河尻交差点です。ここを須川のある左沢線側(東側)に折れ、直進すると武徳館というところがあります。ここを右折してまもなくすると左側に札所が見えます。
札所の周りは田園地帯の平野ですが、敷地内には樹齢約600年の杉の大木や樹齢約150年の銀杏の木などがあり歴史と風格が感じられます。
観音堂は中に入り参拝させていただくことが可能でした。内側の壁面も例によって一面の納札でいっぱいです。向って左手正面のところに無造作に貼ってある写真が目につきます。多分亡くなった方の御影で供養の為のものでしょう。堂内の様子は他の札所と特に違いはないようですが、私にはどことなく明るいオーラが感じられます。陽気のせいでしょうか...。
ここは、山形市街からも比較的近いところなのですが、敷地内は静寂につつまれており、参拝者の疲れを癒します。
納経所はすぐ隣です。ご住職は近隣の寺院で開かれた大般若会から丁度戻られたところとのことで、朱印所にはよいタイミングに伺うことができました。
時間があれば本堂東側の須川の堤防の眺望を楽しむのも良いでしょう。天気がよければ東側には蔵王連邦、北側に葉山を望むことができます。余裕があれば堤防沿いののどかな道を歩いて巡礼行脚したいものです。
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きたはち